
兵庫県ラグビー協会では、「MRR(ミニラグビーレフリー)育成組織」を構築し、レフリーの普及と継続を目指す取り組みをされました。
◆この取り組みの目的と役割◆
・レフリー普及育成によるスクールレベルと安全性の向上を図る
・レフリーの入口に入り易くすし、レフリー活動を始める人数を増やす
・レフリー活動を継続してもらえるような環境づくり
・県大会レフリー参加意欲向上のサポートと⽬標を持つことで、⾃主的な活動を促進
・C級以上を目指せるような人材の発掘と育成
・MRR全体の意識を高め、ルールやトレンドを理解しようとする姿勢づくり
・子供たちが公式戦優勝を目指すようにレフリーも決勝に割り当てられる目標を持たせる
◆この取り組みの内容◆
【レフリー研修プログラムの開発と実施】
講習会の開催:
・定期的にMRR座学講習会、実技講習会、公式戦前の講習会を開催
・C級以上対象の講習会へMRRも気軽に参加できる環境づくり、および講習会の開催
レフリーコーチの派遣(各地域交流戦にMRR専門育成チームを派遣):
・レフリーコーチの役割と公式戦(県大会)で活躍してもらうレフリーの視察活動を実施
優秀なレフリーへの表彰制度(決勝レフリーへトスコインの贈呈):
・決勝レフリーに対する価値を上げ、コイン贈呈によるモチベーションアップと目標を持たせる
これらの活動は、レフリー育成のための環境整備を図ることにあり、スクールレフリーのスキルや知識を向上させる取り組みです。スクールにおいてコーチ同様のやりがいを浸透させることが目標、とのこと。

【兵庫県ラグビースクール連盟(兵庫県ラグビーフットボール協会) レフリー委員会 藤井 章博 様 からのコメント】
この取り組みの本来の目的は地域ラグビースクールのレベルと安全性の向上を定着させ、ミニラグビーの競技人口を増やすことを目指しています。グランドとレフリーがなければラグビーはできません。
レフリーはラグビーにおいて欠かすことができない存在ですので、レフリーの普及育成が上記に述べた理由から、競技人口の普及育成に繋がると考えています。
以下、今回取り組んだ内容と今後の課題について、述べさせていただきます。
〔講習会の開催について〕
・C級以上対象の講習会へMRRも気軽に参加できる環境に改善し参加いただけた
・普段交流の無いチームに「レフリー」という繋がりで交流が深まった
〔レフリーコーチの派遣について〕※各地域交流戦にMRR専門育成チームを派遣
・レフリー委員会より指名のMRRサポートチームが年間を通して各グランドへ積極的に出向いてくれた この活動により各地域大会でレフリーを育成する環境意識が浸透した
〔県大会へのエントリーについて〕
・これまでは決まった方々のエントリーが多く、手練れが準決勝以上を吹くという流れだった
・育成プロジェクトで選抜されたメンバーや、資格取得間もない方へ声掛けによるエントリーで
例年にはない初心者の大会エントリーと、公式戦割り当てが行われ、活性化に繋がった
・目標を持たせるために6年生の試合はC級以上が担当し、効果を得ることができた
→2025年度C級受験希望者は人数も多く、継続意思を持った方がエントリーされている
→県協会レフリー委員会のサポートもあり、2025年度C級受験者は体力テスト、実技テストとも好成績で全員合格することができた
〔大会後のヒアリング〕
・大会後には県大会振り返りの委員会を行い、今回のプロジェクトで選抜されたレフリーに、取り組みについての感想をヒアリング→レフリーの継続的な活動意欲の意思を感じた
〔今後の課題について〕
・過去の個別活動的なレフリー活動が、スクール全体での「レフリー組織」という意識が浸透しつつある。この影響からか、生徒がU12から上がるタイミングで辞めることが多かった感覚が変わりつつあることへの良い波及効果が感じられるが、定着するまで継続する必要があり、各チームでのレフリー組織確立化の推進とスクール全体でのレフリー組織意識を今後浸透させていくことが課題
・MRR側は推進することができたが、タグレフリーはU8以降離れてしまう現状であり、タグレフリーの定着を目指して、今後MRR育成同様に進める必要がある 理想はタグ→MRR→C級以上への継続
★兵庫県ラグビースクール連盟インスタグラム(スクールの大会やレフリー活動情報を公開しています!)
HRSU referees Instagram
https://www.instagram.com/hrsu
■事業概要
【名 称】:兵庫県スクール レフリー育成プロジェクト
【実施期間】:令和6年9月~令和7年3月
【場 所】:兵庫県立三木総合防災公園(三木市志筑町三津田1708)
【主 催】:兵庫県ラグビースクール連盟、(一社)兵庫県ラグビーフットボール協会
【参加レフリー】:72名(うち女性レフリー2名)
【継続計画】:MRR育成プロジェクト初年度においては記念品作成(数年配布可能)、講習会の回数とその効果、大会視察によるレフリーのスキルアップ具合、レフリーの視察等取り組み全体による効果と必要経費を測り、継続的に行うための取り組み内容と効果有無を精査して、今後必要な予算を割り出し永続的な活動になることを目指す。
以上